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『王様のレストラン』(おうさまのレストラン)は、1995年4月19日〜7月5日の毎週水曜日21:00-21:54に、フジテレビ系列で放映された連続テレビドラマ。全11回。
平均視聴率17.1%。後に、三谷幸喜作品の中でも屈指の名作として支持され、三谷本人も「奇跡のドラマ」と言っている。
舞台は、とあるフレンチレストラン「ベル・エキップ」(La
Belle Equipe)。天才的なオーナーシェフが急逝し、その長男・範朝(のりとも)が、後を継ぐことになった。しかし、範朝は怪しげな副業にうつつを抜かし、店の経営は危うくなる。
そんなある日、範朝の腹違いの弟・禄郎(ろくろう)が、先代の遺言によりオーナーになった。禄郎は、父の遺言により、伝説のギャルソン・千石を呼び寄せるのだった。果たして「ベル・エキップ」は復活するのか?
キャスティング
前年の「警部補古畑任三郎」の成功により、この作品から三谷自身の発言権が増え、キャスティングに際して、三谷の希望がかなりいれられたという。
そのため、松本幸四郎、山口智子、鈴木京香、筒井道隆といった有名俳優の他、小野武彦、梶原善、伊藤俊人、田口浩正、白井晃といった実力派の舞台役者が出演し、話題になった。
音楽は服部隆之が担当。これが三谷×服部コンビによる最初の作品となった。恋愛に重点をおかず、ほとんどがレストランの中に限定された舞台設定は、放映当時のドラマとしては珍しかった。
また、重厚なストーリーを出すために、ナレーションを取り入れた。ナレーションは、暖かいほのぼのした語り口の森本レオが担当した。
ちなみに、このドラマの主題歌「Precious Junk」は、当時、まだ無名だった平井堅のデビュー曲である。毎回のエンディングに流されていたこの曲だが、後の平井との対談で三谷は、当初ドラマのイメージと全く異なる楽曲であったと平井に話している。また、曲のサビ入り部分でのカットに毎回の放映時、誰が映るのか、キャストの間でちょっとした話題になっていたとも話している。
劇中の料理
料理監修は服部幸應。登場する料理も話題になり、特に店のスペシャリティとして登場する「オマール海老のびっくりムース」は、実際に料理を担当したシェフがオーナーをつとめる「シャンドマルス」(東京渋谷)で実際に味わう事ができたが、数年前に閉店。東急東横線の学芸大学駅そばの「ビストロ・ボア・ド・ブルー」にて「王様のレストランコース」というコースが用意されていたが、こちらも閉店し、現在味わう事は出来ない。
なお、この「王様のレストランコース」(要・予約 一人前7,000円)では、「オマール海老のびっくりムース」と「サーモンの臓物パイ(実際には入手困難なため、臓物は使用していない)」の何れかをセレクトできた。
また、店内には、劇中で使われた小道具(ベルエキップの門にあった紋章・静香が身に付けていた時計など)と、キャストのサイン、写真などが飾られた専用コーナーも用意されていた。
出演
主要人物
- 千石 武(松本幸四郎)
ギャルソン
- 前オーナー時代のベル・エキップで働いていた経験を持つ、伝説のギャルソン。禄郎に懇願されて戻るまでは、給食センターで働いていた。かつての活気に満ちたベル・エキップを取り戻すべく、表面上分からぬよう様々な改革案を実行に移していく。
- 復帰した当初は、「腰は低いくせに、やることは押しが強い」と言われ、従業員たちに嫌われていた。思慮深く明晰ではあるが、ギャルソンに関係のない知識については、世間知らずな一面もある(EUについて知らなかった、など)。好きなお菓子はモンブラン。
- 原田 禄郎(筒井道隆)
パトロン
- 前オーナーの愛人の息子。範朝とは腹違いの弟。遺言で突然パトロンになる。人のいい事が取り得のような人物。その前はサラリーマン(経理)だった。その能力を活かし、従業員のクビを切らずにコスト削減を達成する。ちなみに「古畑任三郎(第2シリーズ)」(第24回)に出てくる華道家の二葉鳳翆(山口智子)とは知人であるらしく、彼女の楽屋に花を送っていた。他人の色恋沙汰に鈍感で、政子と範朝が付き合っているのに気が付かずに政子を好きになっていた。癖は考え事をするときに唇をいじる事、趣味は電動玩具集めで、兄である範朝も同じ癖と趣味を持つ。
- 磯野 しずか(山口智子)
シェフ・ド・キュイジーヌ
- 前オーナーが病気になった時にスー・シェフとして雇われ、前オーナーの死後そのまま昇格した。特にやる気はなかったが、千石が戻ってから眠っていた才能が開花し、EU代表の口利きで、有名店「マール・オ・ヴュペール」に引き抜かれそうになる。千石が戻って来た当初はタバコを吸っていたが、千石が一旦店を去る頃には、料理人として舌が台無しになるという理由で禁煙している。橋幸夫のファン。
- 三条 政子(鈴木京香)
バルマン
- 範朝の行きつけのクラブのホステスだったのを範朝が引き抜いた。範朝の愛人だったが関係が悪化、別れ話がこじれて自棄になり、店を辞めるつもりで、ワイン蔵にあったシャトー・ラトゥール、オーブリオン、ロマネ・コンティを飲み、3ヶ月間タダ働きになる。その後復縁しマダムに。はじめのうちはしずかと険悪な関係であったが、2人が梶原のフィアンセとして紹介されたり(梶原の見栄による)、日本とEUとの食事会でのしずかの作った料理に対する両代表の態度に政子が激怒し叱りつけたことなどがきっかけで良好な関係に。また、その件がきっかけで、フランスの雑誌"LE
TEMPS"の表紙に「ヨーロッパ経済を救った女」というタイトルで写真が掲載された。本人曰く、「愛人顔」。
- 水原 範朝(西村雅彦)
ディレクトール
- 大学を8年かけて卒業後、卒論の盗作がバレて退学処分に。歌手デビューしレコード(「下り坂」
B面「無縁仏」)を出すが、312枚しか売れず、オーナーシェフだった父親から引き継いだ店はすぐに傾かせ、挙句いかがわしいビジネスに店の金までつぎ込もうとする。ナレーションによると決して「いい男」ではないが小動物を愛し、ペットのひよこにアリサという名前をつけて可愛がっている(これは脚本の三谷が観月ありさが大好きな為、自分で名付けた)。離婚した妻との間には実朝(さねとも)という息子(本編には登場せず)がいる。
- 梶原 民生(小野武彦)
メートル・ド・テル(給仕長)
- 山形県尾花沢市出身。千葉県千葉市在住で本籍は千葉県。1947年8月1日生まれ。暇さえあれば女の話ばかりしている、スケベで役に立たないおじさん。先代オーナーが亡くなった時は、自宅で水ぼうそうで寝ていた。一応特技は手品。元妻と息子が店を訪ねて来た時(第6話)や雑誌の取材を受けた時(第10話)は、「総支配人」を名乗った。口癖のように使われている「かじわら、じゃなくて、かじはら」は同作品で稲毛役を演じた梶原善からと思われる。
- 稲毛 成志(梶原善) シェフ・パティシエ
- 平凡であるがゆえに自信を持てずにいるデザート担当。しずかに惚れているが、2度告白してともに振られた。最初に振られた時は店を2週間休み、サイババに会うためインドに行っていた。自信を持てないでいたところに千石にパティシエとしての腕を酷評されたときは動揺のあまり「GOOD
BYE」を「GOOD BE」とケーキに誤って書いてワイン倉庫に隠れていた。
- 大庭 金四郎(白井晃) ソムリエ
- 山梨県甲府市出身。東京都杉並区在住。1958年11月10日生まれ。自分のソムリエとしての能力に自信を持っており、他の従業員とは一線を画したがる。特技はパーティージョーク。第11回国際ソムリエコンテストで"最優秀残念賞"を獲得。ワインについては勉強熱心だが自分の好みを客に押し付けたがる傾向がある。店のコーラス部の練習で、ひどい音痴であることが発覚した。
- 和田 一(伊藤俊人)
コミ・シェフ(見習い)
- 8歳の時に父親が捕鯨に出たまま帰らぬ人となり、その後母親と2人暮らし。学生時代はコーラス部だったため、店のコーラス部では指揮を務める。
- 畠山 秀忠(田口浩正)
スー・シェフ(副料理長)
- 30歳、乙女座のB型。料理人になった理由は「美味いものが好きなので、美味いものに囲まれていたいから」。前オーナーが倒れた後、しずか一人では大変という理由で急遽入った。店の残り物を食べたため、店に入ってわずか半年で12kgも太った。しずかをめぐって稲毛をライバル視している。稲毛に「メガネトド」と陰口を言われていた。ストレスがたまるとトランス状態になる。眠くなると全身がかゆくなるという特異体質。しずかの「びっくりムース」をまねて「もっこりムース」なるものを開発したが、試食したしずかに「あと10年頑張ろう」と突き放される。
- 佐々木 教綱(杉本隆吾)
プロンジュール(皿洗い)
- 栃木県栃木市出身。東京都保谷市(放送当時。現在の西東京市)在住。1972年4月15日生まれ。陶器を作っていた父親の影響で、皿洗い好きになるが、かなりの頻度で皿を割っている。目標は「一流のプロンジュールになること」。
- ジュラール・デュヴィヴィエ(ジャッケー・ローロン)
ガルド・マンジェ(食材管理、下処理、オードヴル担当)
- フランス人。東京都台東区浅草橋在住。1971年1月21日生まれ。道端のアクセサリー売りだったが、範朝の「一人ぐらいフランス人がいた方が箔が付く」という単純な考えで雇われ、千石が来る前は、用もないのに店内を歩かされていた時期もあった。日本語はあまりわからないが、たまに「ガッテン
ショウチ」など変な日本語を使う。
- 前オーナーシェフ(中村嘉葎雄)
- 禄郎、範朝の父。千石とは大親友で、昔二人でフランスに修行に行き、帰国してフランス料理店「ベル・エキップ」のオーナー兼シェフとなった。天才的料理人でもあったが、天才であるがゆえに我侭で自分の言いなりにならない従業員を解雇し、千石が一旦店を離れる原因を作る事になった。範朝に店を任せた事を悔やみながら病死。遺言で愛人に生ませたもう一人の息子である禄郎に店を継がせる。
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