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ストーリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『バッテリー』は、あさのあつこによる児童文学小説。全6巻/教育画劇、全6巻/角川文庫。延べ800万部を超えるベストセラーである。児童向けの小説ではあるが、大人の女性の読者も多い。また本作を原作とした漫画が柚庭千景により月刊あすかで連載されている。コミックス1~6巻が角川書店から発行されている。

2000年にはNHK-FMでラジオドラマ化されている(全10話)。2007年には新人林遣都の主演で映画化した。 2008年4月から関西ジャニーズJr.中山優馬の主演でNHKにてテレビドラマ化。

概要
飛びぬけた才能と傲慢なまでの自信を持つピッチャー原田巧と、巧とバッテリーを組むキャッチャー永倉豪の一年間の物語。少年達の真剣な対峙と美しい背景描写が魅力。短いセンテンスのキレがいい文章。語りは三人称だが、感情描写の主体が場面ごとに変わり、それぞれの登場人物の心理を細かく表現している。

バッテリー I
巧の中学入学を前に、祖父のいる岡山県新田市に引っ越してきた原田一家。巧はランニング中に道に迷いかけて豪と出会い、後日バッテリーを組むことになる。ピッチャーとして絶対の自信を持ち、誰に対しても強烈な我を通そうとする巧と、その才能に戸惑いながら強く魅かれていく豪。運命に導かれたかのように、最高のバッテリーとしての2人の人生が始まっていく……。


バッテリー II
新田東中学校に入った巧らだったが、そこに待ち受けていたのは戸村監督の徹底的な管理野球だった。自分を貫くため戸村監督と衝突する巧。巧の圧倒的才能とその実力を認める戸村監督。それをつまらなく思う展西ら先輩に巧は陰湿なイジメを受け、その事件の関係で部活動も停止になってしまい……。映画のヒロイン矢島繭も登場。


バッテリー III
部活動停止になったままで引退を迎える三年生のために、戸村監督が強豪・横手と練習試合をしたいと希望する。新田東中の校長は、とても相手にならないと却下したが、どうしても試合をしたいキャプテン海音寺が、横手の天才スラッガー・門脇と知り合いなのをツテに、巧の球で門脇を圧倒すれば、試合が出来るはずだと提案する。見事、門脇を唸らせた巧だったが、豪は、その巧の球を捕球しきれず……。


バッテリー IV 
強豪校・横手二中との練習試合で打ちのめされ巧たち新田東中は敗れた。豪もキャッチャーとして球を捕り切れなかったと責任を感じて、部活でも巧を避け続けてしまう。一方、海音寺は横手二中の五番打者で門脇と幼馴染みの瑞垣俊二と没収試合となってしまった練習試合をもう一度やり直す計画をたてる。 そして監督の戸村は、巧のキャッチャーを吉貞にさせると言い出す・・。


登場人物

主な登場人物
原田 巧(はらだ たくみ)
中学1年生。ポジションはピッチャー。詳しくは項目・原田巧を参照。
永倉 豪(ながくら ごう)
巧と同じ中学1年生。ポジションはキャッチャーで、巧が新田市に引っ越してきたのをきっかけに巧とバッテリーを組む。巧に出会ったことを運命のように感じているが、巧の才能についていけないと悩むこともある。巧の才能と同等にいようと努力することで、野球そのものを楽しむ事ができなくなった。
温厚で、他人を思いやる性格。巧の癖のある性格をも受け止めることの出来る包容力の持ち主。何でもやってあげようとする母親への一種の反抗からか、何事もきっちりしていてそつがない。病院の一人息子で、将来は医者になって後を継ぐように言われている。
身長自体は巧とあまり変わらないものの、肩幅が広くがっちりした体格のため大きく見える。高校生によく間違われる。

原田家
原田 青波(はらだ せいは)
巧の3つ下の弟。小学校4年生。
病弱で、激しい運動が出来ずにいる。病弱な事を同情されるのが嫌いである。野球をしている兄に幼い頃から憧れを抱き、新田市に引っ越した際自身も野球を始めた。祖父の洋三の見立てによると、野球センスには光るものがあるようだ。
繊細かつ優しい性格で、巧の感情の変化にも敏感。その場の空気を和ませる癒し系である。
家族が標準語を話す中、唯一岡山弁を話す。
シャーロックホームズシリーズを読破。鋭い洞察力を覗かせることもある。
原田 真紀子(はらだ まきこ)
巧の母。36歳。
父・井岡洋三が野球一筋だったのが原因で野球が嫌いになった。そのため巧にきつくあたったり、青波が野球を始めるのを止めようとしたこともある。
家族に愛情深く接するがゆえに、その家族のちょっとした変化に戸惑うことも多々ある。子供に特別でなくても良いからささやかに幸せに育って欲しいと願っているが、きっとそんな生き方は出来ないであろう巧を本気で心配している。
豪の母、節子と幼なじみで、節子と話すときは岡山弁になる。
ちなみに巧は母親似で、切れ長の目は真紀子の遺伝だと思われる。
好きな色は青と白。
原田 広(はらだ ひろし)
巧の父。野球経験は無く、高校時代は美術部。
ほんわかとした優しいお父さんで、巧に褒められると喜ぶ。家庭を大事にするとても良い父親で、原田家の潤滑油の様な存在。その一方で、息子をいまいち理解できていないところがあり、巧を苛立たせることも。
身体を壊してしまい、左遷となり生まれ故郷の地方都市、新田に転勤となった。
井岡 洋三(いおか ようぞう)
巧の母方の祖父。原田家とは巧が中学に入る年から一緒に暮らすことになった。
新田高校を春四回、夏六回甲子園へ連れて行ったことで名監督として名が通っている。根っからの野球人だったが、妻・聖名子が余命僅かと宣告されたのをきっかけに新田高校の監督をやめる。昔はあまり家庭のことを気にかけなかった為娘との仲は良くないが、一緒に住むようになって親子ゲンカしつつもそれを楽しんでいるところもある。
孫は二人とも可愛く思っている。巧に野球の楽しさを知ってほしいと願っている。
見ただけでバスト・ウエスト・ヒップをどんぴしゃで当てることが出来る(本人談)。
真紀子の結婚式に出席しなかったことを後悔している。戸村真は監督をしていたころの部員。
井岡 聖名子(いおか みなこ)
巧の母方の祖母で、洋三の妻。巧が3歳のときに亡くなった。
余命1年と宣告されながらも5年以上生きた。その間に巧を真紀子から引き取り一緒に暮らしていたこともある。残り少ない命の中で洋三に1人暮らしのコツを教えた。明るく前向きな性格であり、洋三は生涯彼女を愛し続けた。
ノブサマ
真紀子が拾ってきた子犬。吉貞の冗談(?)を青波が真に受けて命名された。お世辞にもかわいいとは言えない顔をしている。
拾われた頃には既に衰弱しており、数日後この世を去った。

永倉家
永倉 節子(ながくら せつこ)
豪の母。旧姓は石岡。巧の母・真紀子の幼馴染。
メガネをかけており、鼻の形と笑顔が豪にそっくり。
豪には実家を継いで医者になってほしいと願っており、豪が野球をやるのに反対している。
結構涙もろく、1人息子なので豪に世話を焼きたがっているが、豪がさっさとやってしまうので、さみしいらしい。
よく言う口癖は、「切ない」。

新田東中学校野球部
なかなか実力はあるものの割と普通の野球部だった。原田巧の入部により混乱に陥るが、彼と永倉により防御力が急激に上がり、今では全国大会上位を狙える実力を持つ。

1年生
東谷 啓太(ひがしだに けいた)
豪の友人。呼び名は「ヒガシ」。クラスは豪と同じ1年4組。
新田スターズのときはファーストだったが、中学入学後は海音寺に憧れショートを希望している様子。
実家は「天満寿司」という寿司屋で、友達になるとタダで寿司が食べられるらしい。映画では実家が寿司屋という設定の為か、豆絞りを鉢巻の様にして結んでいることが多かった。また、原作では巧に「東谷」と呼ばれていたが、映画版では「ヒガシ」と呼ばれている。いわゆる「笑い上戸」で、笑い始めるとしばらくは止まらない。時々話が意味深な方向に行く。
驚くと話し方が敬語になる。ショートである海音寺に憧れている。
沢口 文人(さわぐち ふみと)
豪の友人。呼び名は「サワ」。クラスは巧と同じ1年2組。
新田スターズ時代はセカンドだった。
小柄で耳が大きい。足も速いが、手も早く、頭に来るのも早い為、何かと短気なようであるが、優しく思いやりがある一面もある。巧と豪の緩衝材となることもある。小心者で幽霊と暗闇とオトムライが苦手。教師の小野薫子に憧れている。
実家は大きな農家だが、手伝いはしていないらしい。なぜか羊(メリーさん)を飼っている。
映画では実家がお寺という設定になっている。また、原作では巧に「沢口」と呼ばれているが、映画版では「サワ」と呼ばれている。
巧が展西達にリンチされる一部始終を目撃するが、怖くなって豪と東谷を呼び、巧の姿を見られないまま帰ってしまう。
吉貞 伸弘(よしさだ のぶひろ)
元美都面ナインズのセンターで、4番バッター。呼び名は「ヨシ」(瑞垣からは「クリノスケ」と呼ばれる)。
そばかすの浮いた丸顔。
巧程でもないが、相当な自信家でナルシスト。おちゃらけた性格で、喋りすぎるところがあり、巧や沢口などにいさめられる事が多い。門脇曰く、瑞垣と口ではり合える奴。
高槻の彼女である井伊のような女の子がタイプ。アホっぽい発言が多いが、案外人のことを見ている。巧が豪とバッテリーを続けたがっている事を悟ってか高槻のキャッチャーを志望するなど気の利く一面も。
ミートが抜群に上手く、野手の間をきれいに抜けるヒットを打つ。海音寺は「なかなか使えるな」と評価している。自称「ユーティリティプレイヤー」。
実家は薬局。母は元黒帯の国体柔道選手。その影響か、柔道の技はなかなかに鮮やか。
菊野(きくの)
いつもグラウンドをきれいにする。
ライト2番。(紅白戦で)
いい肩をしている。(戸村談)
愛知(あいち)
7番センター。(紅白戦で)
近藤(こんどう)
8番セカンド。(紅白戦で)
石立(いしだて)
9番レフト。(紅白戦で)

3年生
海音寺 一希(かいおんじ かずき)
元キャプテン。レギュラーで四番打者。野球をこよなく愛している。
ショートで俊敏な美しい守りをする。瑞垣によると「あいつの守りはおれに匹敵する」「野球の神様に一番好かれている」とのこと(どこまで本気かは不明)。
人望もあり、成績も優秀で生徒会長もしている。巧や豪、その他野球部員の良き理解者。卒業式の時は、1.2年の女子が「海音寺さんに花束を渡す」と騒いでいた。瑞垣の妹(香夏)と電話でよく話しており、相談にも乗っている。男女問わず好かれ慕われる人物であるが、煙草をすったり(日常的なのかたまたまなのかは不明だが恐らく後者)、無免で原付に乗ったりしている。
従兄弟の彼女の親友が門脇の姉であるらしい。磯部曰く、むちゃくちゃ薄いつながりである。
姉が2人いる。20歳と19歳で、どちらも高校からの彼氏がいる。19歳の姉は色白の二重だが少しふっくらしているらしい。
猫を飼っており、名前はテトラ(前足に縞模様があるため)。
展西(のぶにし)
元副キャプテン。ポジションはキャッチャー。
巧のことが大嫌いで陰湿なイジメも行った。それを学校に告げようとした沢口もリンチしようとしていた時、オトムライにケガをさせてしまう。野球は好きでも嫌いでもなく、内申に一番良いという理由で野球部に入った。(実際鴨谷という人は内申で高校に受かったらしい。)そのため野球に対する情熱も薄く、事件をきっかけに退部した。
風紀委員会に所属している。
手は部活が終わると手を徹底的に洗うので石鹸の匂いがするらしい。(沢口談)
磯部 悠哉(いそべ ゆうや)
3年生サード。
海音寺と共に3年間野球をやってきた。
仲間意識が強く、最後まで全員で野球をやりたいと願っていた。
低めのボールに弱い。
パパイヤというエロいじいさん猫をかっている。
緑川(みどりかわ)
3年生ピッチャー。
高槻と同じくサイドスロー。
展西がやめるなら、と自らも退部した。
小坂部(おさかべ)
ポジションはファースト。長身。
奥平(おくひら)
ポジションはセンター。
大平(おおひら)
ポジションはレフト。腕が長い。
逗子(ずし)
ポジションはセカンド。
吉本(よしもと)
ポジションはライト。

2年生
野々村 旭良(ののむら あきら)
2年生で、海音寺達が引退してからキャプテンを勤める。
キャッチャーだったが、激しい運動をすると肩に炎症が起きる為、キャッチャーというポジションを断念しなければならなかった。
キャッチャーをやめるまでは、高槻と一年間バッテリーを組んでいた。
選手として試合に出ることは出来ないが、聡明さを買われてキャプテンとなる。
横手二中との試合で原田と永倉が崩れたときに途中交代で試合に出た。
瑞垣いわく海音寺の後継者(らしい)
高校生(新田高校)の彼女がいる。
高槻 周平(たかつき しゅうへい)
2年生。寡黙で無愛想だが、嘘を言わない真面目な性格。
ポジションはピッチャー。
サイドスローから投げられるクセの有る球が特徴。また大きい当たりを打たれると崩れる。スタミナ不足が課題。
中々に優秀だったが、巧にマウンドとエースナンバーを譲り、ファーストにつく。
彼女は家庭科クラブの井伊さつき。
俊足。

顧問
戸村 真(とむら まこと)
野球部の監督で、通称・オトムライ。
数学教諭で3年の学年主任。風紀委員会担当。
新田東中は5年前まで酷く荒れていたが、戸村が赴任してきたことで校内暴力が収まった。
現役時代のポジションはショート。
高校生の時は新田高校に在学。
野球部で井岡洋三の指導を受けていたが、公式戦でろくに勝てない弱小チームだった。そのせいで井岡洋三は監督を辞めたのだと思っていた。
常に命令口調で、巧と衝突することが多い。
年齢…30~40
巧と出会ったことによって一番変化したであろう人物。徹底的な生徒の管理をする事をよしとしていたが、巧と出会い、生徒の力を信じ子供だからと侮るではなく尊重すべきという事に気づいた。
右腕に傷跡があるが、噂では当時荒れていた新田東中の番長とサシで勝負してナイフで付けられた傷だという。腕を切られても平気で相手の腕を捻り上げたらしい(あくまでも噂なのでどこまで真実かは不明)。
ツナとそぼろが大好物。

新田東中学校生徒・教師
持ち物や服装についての校則はとても厳しいが、頭髪は3年前から自由。

矢島 繭(やじま まゆ)
巧のクラスメイトで、隣の席に座っている女子生徒。
ショートカットで色が黒く、大きな目は尖った顎に不釣り合いである。
父が「さなぎ」と「繭」を間違えた為(さなぎから生まれるのは美しい蝶だが、繭から生まれるのは蛾である)自分の名前を酷くコンプレックスに思っていたが、友人である叶奈美子に励まされ、自分の名前が好きになる。
風紀委員を嫌がっている。
入学した当初、巧と共に立たされたことが原因で、クラスメイト(杉本潤一中心)に冷やかされた。
とても美人な姉が二人いる。
映画では軟式テニス部員で、門脇の従兄妹という設定になっている。また、原作ではショートカットであったが、映画版では三つ編みである。
杉本 潤一(すぎもと じゅんいち)
1年2組の生徒。巧の斜め前の席に座る男子。
矢島や巧をからかった。
叶 奈美子(かのう なみこ)
矢島の友達。
4組の生徒。
服装検査で3年や先生に怒鳴られ泣いた。
杉本と幼稚園が同じだと思われる。
井伊 さつき(いい さつき)
新田東中二年、高槻周平の彼女。
家庭科クラブに所属し、よく高槻(野球部)に差し入れを持ってきてくれる。
将来は菓子職人になるのが夢。(吉貞談)
伊藤 春奈(いとう はるな)
巧と同じクラスの女子生徒。
図書委員。
吹奏楽部でフルートを吹いている。
豪のことを想っており、冬休み前に告白をした。
初詣に豪とデートをし、張り切ってお洒落をするが豪にあまり注目されなかった(豪は野球のことで思い悩んでいた)。
カラオケが好き。
意外にシブイ趣味で、80年代のポップス等を歌う。
小野 薫子(おの かおるこ)
四組の担任で、国語担当。豪とヒガシの担任。
色が白く、目が大きく、髪が長い。
苗字の小野を小野小町に引っかけて、小町先生と呼ばれている。
推定年齢は24、25。(サワ談)
卓球部の顧問(映画では軟式テニス部になっている)をしており、サワの憧れている女性でもある。
教師が、感激屋でなくなったり生徒にときめかなくなったりしたら終わり、と思っている。
野球部のファンで、特に巧のファン。
なぜか戸村の好物を知り尽くしている。
草薙(くさなぎ)
巧や沢口の担任。
まじめなだけで気が回らない。(小野談)
井手(いで)
地理の担当。
高階(たかしな)
戸村の横の席に座っている。
嶋平(しまひら)
体育専科の先生。

横手第二中学校
新田市よりも北に位置する横手市の中学校。野球部が全国四強の成績を残し、知名度は全国区。野球部の試合日程は半年先まで決まっている。ユニフォームを脱ぐと性格の変わる選手が複数居る。

門脇 秀吾(かどわき しゅうご)
野球部の4番打者で、ポジションはレフト。甲子園常連校への推薦入学が決定していた天才スラッガー。他人を侮ったり、奢ったりしない”イイ奴”で、そこがまた幼馴染の瑞垣を密かに苛立たせている。
天才と称されるだけの事はあり、文字通りどこの高校に行っても即レギュラーになれると評判だった。しかし内定していた推薦を蹴って巧ともう一度戦ったため、今までの期待や賞賛の声は消え、替わりに心ない罵声や非難・中傷を受けることになった。その末に私立・港北高校に入学する。
瑞垣俊二とは幼馴染で彼のことを「俊」と呼ぶ。家族ぐるみの親しい関係。幼い頃から十年に一人出るかどうかの逸材と言われており、持てはやされた幼少期を過ごしたため実力にそぐわない世間知らずである。そんな彼が中学時代にメンタル面を維持できたのは瑞垣の支えがあったためである。しかし、別々の高校入学することでお互い違う道を歩き始める事になり、信頼していた瑞垣に初めて本格的に突き放され、その反動で瑞垣を殴る。しかし性格的にキレても本気で殴ることができないので、本気で殴られると救急車をよぶことになるらしいがそこまでの大事には至らなかった。ただし小5の時に瑞垣にグローブにいたずら書きされたときには本気で殴った事がある。
青波に「おじちゃん」呼ばわりされたことから顔つきが若干老けていると推測される。
瑞垣俊二(みずがき しゅんじ)
門脇秀吾とは幼なじみで門脇は彼を「俊」と呼んでいる。同級生等の呼び名は「おミズ」。吉貞伸弘のみ「チョウチンアンコウ」と呼ぶ。強豪・横手の5番打者。 ポジションはショートで、内野の要として活躍。ゆったりとした柔らかいバッティングフォームで、鋭い打球を打ち分ける。性格が非常に擦れており、故に冷酷であるが時にその中に優しさを交えている。大人びているが本質的には幼さを感じさせる少年。他人に感情を知られることを嫌い、つかみ所が無く頑なに自身の本心をさらけ出さない。モットーは「テキトーに中途半端」で本気になる事を拒んでいる。携帯の着信音は「水戸黄門」。
得意教科は国語、特に古典である。それが影響して頻繁に会話の中に百人一首や四字熟語を入れる。他の教科にも苦手はなく、受験した高校は全て合格した。その上であえて野球部のない超進学校の城山高校に進学する。だがその超進学校であっても監督から半分寝て受けても受かると言われており、相当な秀才である。[1]しかしその反面、少なくとも中学一年の時には既に喫煙していたが、海音寺との電話の際、「あんなのはガキのお遊びや。」といっていた。なかなか不良である。
マヨネーズ料理が好きで、特に門脇の母親が作るマヨネーズコロッケが大好物。パンにマヨネーズをかけてこんがり焼いたものと、美人の泣き顔ほど好きな物はない。好きな女の子のタイプは目が大きくて、ふっくらした子。
結構なおしゃべりで、愉快な明るい話し方をする。割と女子にモテるらしい(Ⅵ参照)。いつも人をからかっては、相手が怒るだろうギリギリのところでからかいをやめる。基本的に人を嘗めていると言える。しかし油断は無い。
運動も勉強もできる才色兼備な少年なのだが、自分が最も好きな野球の世界に、門脇秀吾という絶対的な天才が一番近くに居たため、天才との差という現実を突きつけられてきた。そのためか歪んだ面もあり、彼の冷めた性格はこれにより育まれた。
才能を見せ付けられ内心門脇を疎ましく思いながらも、門脇のバッティングに惚れていた。また門脇本人にも依存していた節があり、野球部の無い高校に入学したのは彼なりの門脇に対するけじめだと思われる。ただし野球選手として、自分の才能に限界を感じあきらめようとした事も事実である。中学までは門脇をサポートし守ってきたが、彼が自分と違う高校に進学するに当たり一人立ちさせるため、本音交じりの茶化しを、言い過ぎな程言って門脇に殴られた。
高校へ入学後、限界を感じていたはずの野球を捨てきる事ができず、燻っている所に元恩師阿藤から、コーチの依頼を受け、新田東のバッテリーに勝てるように城野と萩を作り変える事を決意する。これは瑞垣のコーチとしての第一歩である。
妹と海音寺が連絡を取り合っていることが気に食わず、海音寺を殴るつもりらしい。
人をあっさり傷つけるのが得意な瑞垣だが海音寺にはあっさりかわされており、瑞垣曰く「敵わない奴」。
イメージとしてはダイエー時代の井口資仁(現・シカゴ・ホワイトソックス)が近いかもしれない。
萩 雄途(はぎ ゆうと)
マイペースで他人に影響される事に鈍い[2]2年ピッチャー。制球力抜群で、カーブが自慢だが決まらないことも多い。性格は素直で優しいが泣き虫である。幼馴染の城野曰く春の訪れがまだ寒いうちから解るらしく、自然の流れには敏感なようだ。またピッチャーとしてのプライドを持っており、勝ちたいという意志も確りしている。
実力差はあるものの、主人公と投げ合う位置に居るピッチャーで、原田とはある意味ライバルといえる。
城野 達也(じょうの たつや)
2年のキャッチャー。萩とは保育園からの幼なじみで彼からは「たっちゃん」と呼ばれている。また現在その二人でバッテリーを組んでいる。全国大会では唯一2年でスタメンを務めた実力を持ち、横手の次期4番候補である。しかし新田東との試合の後、バッテリーとしての実力やキャッチャーとしての自らの実力に焦りを感じ、自分でも焦っていることを自覚している事から、阿藤監督は彼をキャッチャーとしての練習に専念させるために4番とクリーンナップからはずすつもりである。
榎本(えのもと)
3年のエースピッチャー。
全国大会あたりから肩を壊していたが新田東の試合の日までそのことを隠していた。気付いていたのは瑞垣だけで、あとの横手メンバーは瑞垣から伝えられる形でそのことを知る。よってメンバーと瑞垣の将来的な事を含めた説得の末、出場を断念する。そのためレギュラーの中では唯一試合に出られなかった。彼が万全の状態なら、横手が全国優勝していたと言わしめる優秀なピッチャー。
唐木 恭介(からき きょうすけ)
俊足が自慢のサード。不動の一番打者。
瑞垣曰く『のほほん系』。
実家は江戸末期から続く商家で、豆腐や味噌を扱う旧家のおぼっちゃま。
兄は豆腐料理店を経営。
ユニフォームを脱ぐと人の良い明朗な少年。
中学に入り、当時少年野球のエースだった榎本に勧められ、野球をやり始めた(入部当初、ルールを全く知らなかった)。
崎山(さきやま)
チームで一番体が大きい。
3番ファースト。
ユニフォームを脱ぐとおおらかな性格になる。
瑞垣は常に肉体の優位を誇るこの人を嫌っていた。
池辺(いけべ)
セカンドで二番打者。バッティングはいまいちだが守備には定評がある。
カラオケ好き。
ミニモニ。などを振り付けで歌う。
納豆が気持ち悪い程好きらしい。(瑞垣談)
辻倉(つじくら)
ポジションはライト。
田岡(たおか)
ポジションはセンター。
肩の強さは全国一。(瑞垣談)
滑り込んだ磯部を刺した。
阿藤(あとう)
野球部の顧問で、数学教諭。
大学時代は神宮のマウンドにあがったらしく、ポジションはピッチャー。
瑞垣は、この人の選手を見下したような話し方や、名誉に拘る性格が好きではなかった。